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2008年7月20日 (日)

半クラッチを使うと悪い?

気軽に踏んでいるクラッチですが、重要な、しかも壊れやすい部品で、ガソリンエンジンの動力をミッション・タイヤに伝える時に、接続を切らないと、ギアがガリガリしてしまうので、一時的に動力を切断する装置です。 電気モータはゼロからすぐに動くので都電にクラッチは無かったはずです。

クラッチペダルを踏むと、内部のクラッチプレートがエンジンとミッションの接続を切り離し、ペダルが戻って押す力が無くなると、プレート自体のスプリング力で接続します。 このクラッチペダルの戻し方には注意したいものですが、356では半クラッチを積極的に!使います。

Sany3349 (ペダルがフリー この位置ではギアが入っていればタイヤまでクラッチ自体の力で動力が伝わります。 内部構造としてクラッチ自体のスプリングで常時、いつも動力を伝える仕組みになっています。 一度取り付けたクラッチプレートのスプリングは腐り果てるまで接続の力を持っています)

Sany3351

(ペダルを踏んでいくと数センチの踏み込みでペダルが重くなり、クラッチベアリングがクラッチを押し始めています。 このとき、クラッチは自体の力が弱くなり動力が切れ始めます。この数センチの遊びは調整で作るもので、車により差があります)

Sany3350_2 (完全にクラッチペダルを踏み込むとクラッチ板を押しているスプリングが弱くなり、動力の接続が切れます。 この奥行きもAタイプ以後の356は調整式で、あまり奥まで踏み込むとクラッチプレートのスプリングを痛めるので、きちんと調整が必要です)

内部のクラッチのベアリングの動く寸法を測ると、ペダルが1センチ程度動いたとき、クラッチのベアリング表面部では1ミリ~程度動きます。

さらにクラッチ内部の押ししろは完全に切れるまで新品4ミリから限界2ミリ程度。

テコの原理を使っているため、ペダルを20センチ押しても、現場では4ミリしか動いていませんが、力は50倍になって動いているのが内部構造です。

Sany3405 (私の軽い!体重ではびくともしないナロー911のクラッチプレートのスプリング これがクラッチペダルの力なら軽々と押せます)

ポルシェ・エンジンは通常のエンジンと違い回転のあがり方が「とても速い」ので、注意が必要になります。 特にナロー911では極端でした。

一般的なアクセルを踏み込みながらのスタート方法をすると、すぐに回転が上がりすぎてしまい、2000回転から4000回転でクラッチがつながる状態になり、クラッチ板がすぐに減ってしまい、短い期間でO/Hをすることになります。 経済の法則からすると自動車業界人は少し嬉しいかも。

「練習法」

エンジン・スタートしてアイドルが安定してきたら、クラッチを踏んでギアを入れます。

「アクセルペダルを踏まず、アイドリングのまま」、クラッチペダルを踏む足の力を緩めます。

数センチ戻すとクラッチ内部でクラッチ板が接触する感覚がきます。 これはエンジンの音が下がる感覚とタイヤが動く感覚で、わずかにわかる程度で、ペダルの足の方がわかりやすいかも。

さらに1センチ(内部では1ミリ以下)程度、ペダルを戻すと、今度ははっきりと音の低下とタイヤの動きがわかります。 この瞬間が半クラッチ状態で、この位置がポイントです。 いつも半クラッチ位置を使います。

そのまま、半クラッチ状態でペダルを戻すのを一時停止します。 クラッチ板の摩擦がおこり、車は微妙に動きだしますから、そうしたら「ソフトに」ペダルを戻します。 

時間的にはすべてが1秒~2秒程度です。 ペダルを戻して「い~ち」で半クラッチ、「に~」でわずかな動き出しからペダルを完全にはなすと、356はアイドリングのままエンストせずに走り出します。

ちなみに、アイドリングのままの速度は時速6キロ程度になり、長い渋滞でも使える、燃料をムダに使わないエコ運転にもなります。 もちろんオーバーヒートはしません。

おまけ話として、以前のドイツ軍車両のアイドリング速度は歩兵がパレードでゆっくり歩く時速3キロ程度だそうで、356は少し速すぎますが、このまま中央高速の坂は登れます。

アクセルを踏まずにスタートさせるとクラッチ内部の摩擦は最小限にとどまり、一番クラッチがすべらない、焼けない、減らない動作になります。

アクセルをまったく使わないで練習ができたら、半クラッチの時点でクラッチを戻しながら、同時におだやかにアクセルを踏んでスタートさせる通常運転でかまいませんが、いつも半クラッチ位置を探してからエンジンを吹かすスタートを使うと、クラッチの寿命は飛躍的に伸びます。 記録では10万キロは多数いたそうですから、皆さんも挑戦したらいかがでしょう。

\(^◇^)/

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コメント

箱根でクラッチワイヤーのナットが飛びました。
このブログ読んでおいてよかったです。
箱根湯本から小田厚〜東名〜用賀〜お家と帰れました。
ありがとうございました。

投稿: hy | 2008年8月10日 (日) 13時47分

こんにちは。 箱根からとは大変でしたね。 登り坂だとセルスタートが難しいので、平らな場所で止めたりして気を使いますよね。 お役に立てて光栄です。 これからもよろしくお願いいたします。

投稿: 山五郎 | 2008年8月10日 (日) 16時12分

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