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2008年3月20日 (木)

ここで燃料コックについて補足

前回でエンジンに燃料が入ってしまい、エンジンが致命的なダメージを受けることを書きましたが、水冷自動車では水がヘッドガスケットの漏れでシリンダー内に入ってエンジンを壊すことを「ウォーターハンマー」と呼んでいて、ポルシェの場合は「ガソリン・ハンマー・エフェクト」と呼んでいますが、一生の間、知らなくて良いような単語です。

燃料コックは、とても大事な部分で、356で少しでもエンジンの不調を感じた場合、一番最初に点検する、もっとも基本的な部品です。 息つきとか、高速の加速不良など、多くの場合、「詰まっている」ことがあります。

Fuelin

そんな、「つまる」ものはやめて「つまらない」happy01ほうが良いようですが、存在する理由の第一は、前回に書きましたとおり、ガソリンがエンジンに「勝手に」入らないようにするためですが、他の自動車には付いていないので、何故だろう、と思われる方のために補足をしておきます。

356はプリAからT-5ボディ、61年式までは前部のトランクルームに燃料タンクが「高い位置」で搭載されています。 この「高い位置」とは、タンクにガソリンが多めに入っていれば、キャブレターよりもガソリンの位置が「高い」ということで、「いつも」キャブレターに燃料の圧力が、重力によりかかっているので、キャブに燃料が勝手に入ることがおきます。 これを防止するためにコックがどうしても必要なのです。 

Sany2245  (T-5までの燃料タンク 満タンではキャブより上に燃料位置がきます)

T-6ボディへの変更でガソリンタンクはフロア下側に「低く」搭載されて、簡単にはガソリンがキャブへ行かないようになりましたが、前回のお話のように、やはり坂道で前上がりで止めれば、ガソリンはキャブへ直接行くので、廃止にはなりませんでした。

Sany0037  (といってタンクをいつもカラカラに近くすると空気の水分がタンクに入ってサビがひどくなり、漏れます)

そう考えていくと、プリAから初期Aタイプの変更時、キャブは同じなのにマニフォールドを「少し」長くした(位置を少し高くした)理由は、吸入エアのラム効果を狙った低速性能の向上だけではなく、このガソリンによるトラブルを少しでも減らそうとした、と思います。 SOLEX32も40も同じく長くしたし、リンクロッドも角度変更をすることになってわざわざ変更する理由って・・・  高さ変更については、そうだろう、です。

他の前エンジンの自動車は、ほとんどが「リアのトランクの下」という、低い位置なので、キャブレターよりも下側にガソリンの位置があり、燃料は吸い上げないかぎり、キャブには入らないので、特別なガソリン停止装置は必要ないのです。 サンフランシスコの坂道ほど急なら少しは危険ですが、それでも、なかなかキャブには届かないでしょう。

VWも初期には燃料コックを使っていましたが、キャブレターに電気スイッチで作動するソレノイドを取りつけました。 これにより、エンジンキーが入ったときだけ、燃料が出るように改良してあります。 さらに、現代の車では「電気式燃料ポンプ」でガソリンを吸いだしていますが、この電気式ポンプは内部の構造により、電気が来なければ、自動的に燃料を止めているので、便利な仕掛けが見えないところに付いていることになります。

ちなみに、356に電気ポンプをつけている場合、現代の燃料噴射用のポンプを付けると、圧力が高すぎるのでキャブのバルブが負けてしまい、燃料がいつもたくさん、多く出るので不思議なエンジン不良がここでも起きることがあります。 

オリジナル以外で「よかれ」と思って改造したことは、ポルシェの場合、ほとんどが裏目にでるので、オリジナルにこだわるほうが経済的にもとても楽です。

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コメント

毎度お世話になります。
そー言えば、私の356には「電磁ポンプ」が付いてます。(汗)

よくあるMitsuba製ではなく、正体不明の小型ポンプです。
今のところ問題は起きてないのですが・・・

今度診て下さい。

投稿: sabitori | 2008年3月28日 (金) 21時53分

こんにちは。
問題が無ければ問題ありません。
電磁式、あわないとアイドルでかぶる症状が出ます。
バンバンいってください。

投稿: 山五郎 | 2008年3月29日 (土) 15時16分

ありがとうございます。

了解しましたー。
アイドルでのかぶりもありませんので、バンバンいっちゃいます!

投稿: sabitori | 2008年3月29日 (土) 17時54分

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