2012年4月22日 (日)

T-2からの356Aのエンジンの前に・・・フルトラについて

**616刻印はBタイプからに訂正しました**

ポルシェの資料本を見ると、全部の資料でエンジン形式は1600N(ノーマル60馬力)=616/1。

1600S(スーパー75馬力)=616/2と書かれています。

以前のブログでも書いたように、これには多くのバリエーションがあり、実際のエンジンでは1955年からの3分割(3ピース)エンジンから「1600」、または「1600S」という番号が打刻されています。

1960年Bから、616/1または616/2が打刻されましたが、それ以前は「毎年」エンジンのモデルチェンジがされました。

実は、私がエンジンをさわるたびに、信じられないほど多くのバリエーション(間違った組立)を見るものですから、ボディの変更とかペイントとか、「多少の見た目」についてはかまわないし、配慮が少ないもので、それで自分の356を洗うのが「きらい」で、という言い訳をすると、いつも356を洗ってくれる我が家の奥様に叱られます。

間違った組立のバリエーションは「楽しい」のも多く、オイルプレッシャを途中で「逃がして」、たぶんオイル漏れを防ごうとして油圧弁にドリルで穴が開けてあり、当然の結果として、オイルが回らないで壊れたエンジンでは、斬新なアイデアに驚いたこともあります。

このエンジンは3番シリンダのエア・カバーを半分に切ってあり、これはオーバーヒートしやすい3番の空気を「抜けやすく」したものと思われ、これも当然の結果として、3番ピストンは焼け付いていました。

当時のポルシェ社の技術力はたいしたもので、現代の機械を少しいじくったくらいで、「最新の技術と経験」を使って自動車屋が改造を試みると、全部失敗します。

だいたいが現代の高級技術のつもりで「ポイントのフルトラ化」をしようとして失敗したエンジンばかりが多くて、まあ、それはそれで仕事が増えるのでかまわないのですが。

ケタリング(=ケッタリング博士発明)点火といわれる旧車方式は、ポイントが「トリガー電圧発生装置」となり、点火コイルで電圧を昇華させ、6Vでも1万ボルト近くまで電圧を上げることで、0.4-0.8ミリのプラグの隙間に点火電圧を発生させるのですが、「ポイントのフルトラ」はこれに対しての電圧改善は「ごくわずか」で、体感でわかるようなものではありません。

本来はポルシェ社が開発したCDIのようにコンデンサーからの大電流を流すとか、フルトラアンプで大電圧を発生させるとかの、コイル部分の大改良を含まないとフルトラとは呼びません。 今のあれは「セミトラ」という、国産車でも一時はやった「故障だらけ」のシステムの一部なのです。

電圧の改善よりも、ポイントの隙間調整(0.35から0.45ミリ)が難しいことと、そのポイントの寿命が新品のコイルとコンデンサーでも「1万キロで取替」という、めんどくさいメンテナンスを省略できるという、便利さの技術ではありましたが。

とはいえ、作動は磁石かレーザーを使うので、エンジンの熱による影響と、ポルシェの水が入るエンジンルームでは、「不安定で信用できない装置」であり、「ポイントのフルトラ」は40年も前に、1969年のポルシェ911で開発された最新技術、CDI点火でも採用しませんでした。 ちなみに私はポルシェのCDIは点火が良くて大好きです。

さらに故障が起きた場合、ポイント方式は目で見てすぐに故障が判断できますが、セミトラ方式はテスターが無いと判断がめんどうで、しかも路上での修理はできません。 内部の断線がほとんどで、交換が必要で、これは修理とは呼びませんし。

このセミトラ方式は30年前、930のカレラからスピードセンサーと呼ばれる「クランク角度センサー」に進化して、フライホイールに埋め込まれ、メンテナンスフリーの代名詞として、今では国産車の多くが採用していますが、これの故障はいまでも、しょっちゅうあります。

謎のエンスト、暖まったエンジンが再始動できない、走行中に突然ノッキングなど、今でも皆さんが体験するほとんどのヘンな故障で、犯人の最重要容疑者です。

なあ~にが現代の最新技術だか、笑っちゃいます。 ポイントのほうがよほど壊れません。

書いてるうちに脱線したようで、次回は356のことを・・・、多分・・・

| | コメント (0)

2012年3月11日 (日)

356A T-2の変更 前ウィンカー

1957年春、4-5月に356AタイプはT-2へ変更されました。 フルモデルチェンジに相当するほどの各部の変更ですが、外観はほとんど変わらないため、マイナーチェンジとなります。

しかし、例年9月-10月に新モデルを発表しているポルシェにしては珍しい、異例の大幅な見直しと変更であり、その理由の正確なところが不明で残念です。

有力な意見としてUSAの安全規制に対応したもの、という見方があり、変更箇所にライトの取付位置や安全に関する部分も多く、ドイツでも「外部ミラー・ドアに限らない」の強制装着が56年5月から開始され、USAではライト類の後部側面からの見通しや、バンパー高さの規制が始まるなど、T-2からの有名な変更は安全面で見ていくと納得する部分が見えてきます。

・前ウィンカー USA仕様は「ウェッジベース付」となり、側面後方からでもウィンカーの点灯が確認できるようになった。

・ ↓こちらは57以前であり、ヨーロッパ仕様ではT-2以後も同じ。ネジも左右に見える。

 しかし、ボディ穴は「上下」に開いていて、ベース金具を介して左右に見えるようになる。

Sany4090

・↓こちらが57年以後の「ウェッジベース付」USA仕様。 ウェッジベース用にボディ穴が「左右に」開いている。 ベースに左右の取付ボルトがあるので左右にネジがみえる。

Sany2753

 こちらのT-2以後のボディ、「左右穴」にウェッジベース無しで取付する、つまりヨーロッパ仕様にしようと変更すると、ネジが「上下に」見えることになります。 その場合にはボディに「上下穴」を開けることになります。

・詳しく見ていくと、下の右側がUSA仕様のウィンカー「SWF K2665」で左右の取付ボルト。 左がT-2以前の取付ベースで取付穴は上下にあり、レンズ取付後はネジが左右に見えます。

 レストア時には「左右のネジ位置」に注意が必要です。

Sany4170

同じく右側がUSA仕様。 裏側左右にボルトが2本付いています。

Sany4169

・追加として、写真にある現在のウィンカーベース・パッキンは「左右穴」ですから、上下穴ボディである「ヨーロッパ仕様」、「T-2以前」の車はご注意ください。 ボディとパッキンに穴を開けることが必要です。

・59年式は別のウィンカーがあるのですが、それ以前にもヨーロッパ仕様はソケットが違う、レンズが違うなど、この時代にはたくさんのバリエーションがあり、すべての正解はいまだに不明です。

| | コメント (0)

2011年12月 4日 (日)

1957年T-2からT-7への変更

3月の激震からブログの体力が下がりました。 両親の実家が福島で、いとこたちの家が原発から33キロや38キロと微妙な位置にあり、法事で4月に福島に行って話してみましたが、住んでいる従兄弟たちのつらい立場に言葉もありませんでした。

初期のメルトダウンは当然で2800度で溶けない鉄などないのに、と、いまさらの大本営報道に違和感はありますが、356にさわっているうち、そろそろと思いましたので、すこしずつ気になることを。

1957年春ごろにT-2モデルの356Aタイプが登場します。

有名なモデルチェンジで、テールランプの形が丸型4個から、ディアドロップ「涙型」または「柿の種」の形状の2個に変更されたのが一番わかりやすい変更部でしょう。

T-1が56、57年初期のボディで、T-2が57、58、59年となり、1959年秋の1960年モデルからT-5の356B初期にモデルチェンジ。

ここでよくある間違いとして、T-3やT-4が見当たらないのは、ロードスターやカブリオレなんだと言われますが、そうではありません。 VWのタイプ1やタイプ2という「タイプ」とは違います。

「T」が意味するのはテクニカル・プログラムで、T-3とT-4は「次期モデル開発」の番号であり、採用されなかったプログラムであり、モデルの明細情報は不明です。

テクニカル・プログラムはその後、1962年からのT-6となり、その後のT-7、ポルシェ911プロトタイプまで続きます。

Sany5857

T-7について紹介しておきますと、設計番号695、開発時期1959年-1962年。 大きなリアガラスが特徴の2ドア、4人乗りファストバック・クーペ。

356Aのミッションが644番、356Bの初期ミッションが716番から考えると、かなり早い時期から開発にかかっていることがわかります。

T-7のホイールベースは、設計番号530、開発時期1951-52年の「356、4人乗り」からの流用で通常の356から10センチ延長し、テストドライブもされていた経験から採用されたと思われます。

Sany5859

設計番号530は「356の4人乗り」で、当時は販売戦略からキャンセルされましたが、1959年になると、発売後10年も経過した「オールドレディ」な356(フェリーの言葉)は時代遅れの危険が感じられるようになりました。

設計番号695はフェリーの息子、ブッチ・ポルシェが担当となり、主任技術者のコメンダと衝突をさけるため、本社の近くで開発作業にあたります。 フロントのデザインはすでに911として完成しています。

4人乗りの新型ボディは、当時の子沢山家庭を見れば、当然の選択肢でしたが、現実に作ってみると1600ccの356エンジンでは力不足となり、カレラ2リッターを積んでテストをしますが、販売価格がカレラエンジンでは高額になりすぎる。

そこで強力なエンジンとして、設計番号745、1961年が2リッター、6気筒エンジンとして開発され、そのほかに、設計番号768、1600cc、クーゲルフィッシャーの燃料噴射エンジンも開発されました。

1962年に新型745番、2リッターエンジンが完成すると、これを搭載して、設計番号754、ノッチバックとなり、911プロトタイプが完成します。 これはポルシェ博物館に実車が展示されています。

911(901)はフェリーの最終判断で、フル4人乗りから、2+2形式である補助後席となり、1963年の新型911の発表となります。

695番ではなく、いきなり745番から911が発生したようなサイトも多くありますが、くわしいことは、Porsche T-7 695 で検索していくと、多数の紹介サイトを参考にしてください。

ポルシェはエンジンはエンジン、ボディはボディという設計思想があり、たとえば356番の設計は「ボディ・シャシ」の番号になり、エンジン系統は別の番号で設計されています。

356Aタイプ、テクニカルプログラムT-1から、644品番の派生番号で部品管理がされるようになり、T-7の設計番号695、745、754とつながっていく番号ですが、これも「901」品番で管理されるようになっています。

それでも、356には695品番が多く残されていて、ブレーキ、サスペンション、ミッション部品などがありますので、ヒマな方は695プロトタイプの残り香を楽しんでください。

ちなみに911初期のシフトノブも695品番です。

部品番号でニヤニヤしていると不審者ですけどね。

| | コメント (0)

2011年11月13日 (日)

ラリーニッポンで356が優勝しました

先日、10月21日から24日までの4日間、東京の靖国神社から京都までのロングランのラリーが開催されました。

1955年スピードスターは、オリジナリティが抜群で、4年前にコンクール1位になった、とてもきれいなレストアがされた車両です。 

356クラブ九州支部のオーナーRyukenさんと、関東支部のメンバー鈴木さんが参加して、見事に優勝されました。

初日は1位ながら、2日目は9位と後退しましたが、その後の健闘が実り、総合1位となりました。 

あれほどきれいなスピードスターを雨のなかでも走らせることは、とても勇気のあることだと思います。 優勝おめでとうございました。

くわしくは以下の結果でごらんになれます。

ほかにも356クラブのメンバーが参加していますので、いつかは参加したいものです。

http://www.rallynippon.org/jp/driver/result.html

| | コメント (0)

2011年10月12日 (水)

356ホリディ

10月1-2日と二日間の楽しいホリディが開催されました。

Par02

54年初期200台のスピードスターから日本配給6台の最新スピードスターまで、356に関する一大イベントで楽しみました。

九州からもたくさんの参加があり、前夜祭から始まり、月曜日の後夜祭までと、個人的にも楽しいイベントに参加してきました。

次回、2年後は九州となりますが、それまでに関東でも一泊ツーリングを開催する予定となっています。

参加してよかった。 \(^◇^)/

Par01

| | コメント (0)

2011年9月27日 (火)

いよいよ356ホリディが週末に

今週末、10月1日に356ホリディが開催されます。

当日は晴れた秋空で楽しみたい、と思います。

天気が心配ですが、台風など来ないで、とテレビにお願いいたします。

\(^◇^)/

| | コメント (0)

2011年8月20日 (土)

日本最大イベント 356ホリディ 

日本最大のポルシェ356のイベントが近づいてきました。 普段は見られない356たちやオーナーの貴重な話しなど、356ファンならば一度は参加しておきたいイベントです。

356ホリディは全国の支部で2年に一度開催されますが、次の関東イベントは8年後!!

これを見逃すのは356ファンにとっては大損害でしょう。 もちろん356クラブ員以外のビジターも大歓迎です。

が、ホテルの部屋の都合もあり、早めに申し込まないと参加できないかもしれません。 人数限定です。

10月1日(土曜)-2日(日曜)

東京ディズニーリゾート近隣 

詳しくは以下のページをご覧ください。

http://homepage2.nifty.com/356club/356suporter/356CLUB/11.10.1.2.holiday/enrrypage1.htm

| | コメント (0)

2011年7月28日 (木)

FEDEXに偽装されたウィルス汚染のメール情報

一週間前に偽装メールが届きました。

FEDEXの連絡待ちだったので、まんまと引っかかりました。

内部は、EXE,.形式のファイルになっています。実行すると、ウィンドウズのセキュリティ・センターの警告画面風に化けてしまい、濃いブルーにアラート画面になります。

内容は、36個のウィルスに汚染されているので、すぐにセキュリティソフトを購入しなさい、というものです。

通信スパイウィルスが同時に入っていて、クレジットカードの情報をスパイすることになります。

通常画面の上側に偽装画面が出るタイプで、タスクマネージャーやプログラム画面も偽装画面なので、一切の削除ができないようになっていました。

起動時点でプログラム・ソフトの立ち上げを削除してから、プログラムを削除しましたが、ダミーがアプリケーションにも挿入されているので、やっかいでした。

2008年にもFEDEX偽装が出回りましたが、ウィンドウズのセキュリティ・センターそっくりの画面になるのは、新種なんでしょうか。

以下がメール本文です。

ZIPを解凍すると847497743.exeが出て感染します。

na02318phdl02318というファイルが作成されていて、通常では削除できません。

皆様も充分にご注意ください。

ZIPファイルで、しかもこんなに大きな容量でFEDEXがメールを送ってくるはずはありません。

******************

差出人: FedEx SUPPORT 132<cunsumer-21@fedex.com>   
 
題名: FedEx ATTENTION 64047131 
 
送信日時: Sat 07/23/2011 08:45:16 JST
 
宛先: *****
 
添付ファイル: fedex-958321.zip
 

Attention!
Dear Client , Delivery Confirmation: Failed
PLEASE PRINT OUT THE INVOICE COPY ATTACHED AND COLLECT THE PACKAGE AT OUR DEPARTMENT
With best wishes , Your Fedex .com Customer Services
添付ファイル
fedex-958321.zip Type:application/zip
Size:77,237bytes 
   

| | コメント (1)

2011年7月 9日 (土)

6月の熱海ツーリング

先月の356クラブ関東支部の熱海ツーリングの写真です。

土曜日には時折の雨でしたが、12台参加して楽しみました。

ガスに煙る箱根スカイラインから伊豆スカイラインは、コーナーの先がわからないので慎重に回るのですが、真っ白なモヤを抜けた先に、356の不思議な造形と小さなテールランプの赤い光たちが見え、、今の時代ではない、どこか知らない場所の生き物と走っているような幻想的な時間がありました。

Sany5184

詳しい記録は356クラブのホームページに掲載予定です。 しばらくお待ちください。

| | コメント (0)

2011年6月16日 (木)

6月は熱海 10月はディズニーランド

あさって、6月18日-19日は熱海温泉ツーリングです。 10数台のメンバーが一泊ツーリングを楽しみます。

大人ばかりですし女性もいるので、節度ある私にはぴったりの上品な夜になるはずで、持参品にも相当な気配りをしなければいけません。

10月の356ホリディの下見でディズニーランドに行ってきました。 小岩などの女性ではなく家族と行きました。 

Sany5115

小岩からのバスで400円。 私は自宅から7分の信号3つ目でも乗れるので便利です。

震災の影響で海外のツアーと修学旅行が少ないので、土曜日なのにガラガラです。 強い雨の予報もあったせいか、乗り物の待ち時間も少なく、今の時期はおすすめでした。

Sany5117

Sany5120

Sany5158_2

ミッキーもドナルドも正面にでていて、雨の日は特にお徳です。

Sany5152

カリブの海賊は10分待ち

Sany5131

スペースマウンテンは40分待ち。 スプラッシュはシングルだと待ち時間無しですぐに乗れます。

心配された液状化は応急修理も済んでいて、道路に段差は感じますが、ひどいとか走れないといった影響は見えませんでした。

10月は大丈夫です。

| | コメント (0)

«6月18-19日に熱海ツーリング