2009年7月 7日 (火)

BOSCH ヘッドライト球 1950年代

BOSCHと書いて「ボッシュ」と読むのはドイツの電装品メーカーで、日本のパナソニッククラスの大メーカーで、ずいぶんとたくさんの製品を作っています。

昔からの自動車部品も数多く生産しているので、日本の電装部品メーカーに比べれば、修理、交換作業にはとても助かる会社です。

しかしながら生産中止となった部品も数多く、特にライトは時代と共に大きく変わったので、356時代の旧型ライトバルブ(球ですね)は欠品状態が続いています。

ボッシュ用ヘッドライトの球が新入荷しましたので紹介いたします。

50年代当時物 デッドストック新品 12V 45/40W ¥5.000 

50年代当時物 デッドストック新品 6V 25/25W ¥4.500 (6V45/45Wは非売品在庫)

新品(生産地不明) 12V45/40W ¥3.300

いずれも5%税別

Sany5414 専用レフレクターに専用ホルダーを取り付けるタイプのライトバルブです。

シールドビーム(前ガラス一体式)登場までは、このように専用球を交換するライトが一般的で、国産でも同じような球が存在しました。

Sany5415 専用ホルダーとライト球

ホルダーへのはめ込みは専用の球でないと合いません。

国産ライトを改造するのも難しいです。

Sany5422 ホルダーに刻んである太目と細めの切り欠きにライト球の爪をはめ込んで取り付けます。

このホルダーをレフレクターに付いている針金でパッチンと留めて固定します。

Sany5419

ちなみに、ヘッドランプだと炭鉱で頭につけるアレだけど、でもヘッドライトと呼んでもおかしくないし、ライトとランプ、正確な違いはなんだろうと思って辞書を引いたら、出ていました。

ライトは天井や壁についているもので、ランプは石油、ガス、電気によるものとあるので、実はランプが正解!?

自動車用語は英語が主体で導入されているので、「英語」を調べないとわからないかもしれません。

(^ _ ^ ;

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2009年6月22日 (月)

充電警告灯と油圧警告灯

Sany1959 ポルシェでは伝統的に「左手側」のエンジンキーを右に回すと電源が入ります。 ナロー911にも受け継がれた操作位置で、ポルシェでは広告で宣伝したほどの便利性があり、右手でシフトレバーのニュートラル位置を確認しながら左手でスイッチを回せる、人間工学に基づいた配置になっています。

現代の国産車であれば右手スイッチ、左手シフトレバーですから当然の配置ですが、ハンドルロックが付く以前の昔の国産車はテキトーな位置にスイッチがあったことをお忘れなく。

しかし、スピードスターだけは右手側にあるのですが、なぜ右手側なのか、を知りません。 どなたかに教えていただきたいと思っています。

スピードスターのウラ側を見ると、簡単な配線になっているので、これもコストダウンによるものか、とは思いますが、それとも高級英国車を真似た当時のアメリカ車が右手スイッチが主流だったとか・・・

プリAではダッシュパネルに付いている小さなランプで、Aタイプ以後はコンビメーターに組み込まれている「赤=発電機=ジェネレーター」、それと「緑=油圧低下警告灯」の2箇所のランプが点灯して、電源が入ったことを知らせてくれます。

T-6以後はサイドブレーキ警告灯も赤色で混同しやすいので注意してください。 下の写真、コンビメーター右端の赤色はサイドブレーキ警告灯です。

Sany1964

それぞれの点灯の仕組みを書いておきます。

スイッチを入れただけの場合、赤いランプはジュネレーターを通して点灯しますが、充電が始まると電圧が発生してジェネレーターへの電流が止まり、ランプの点灯が消えます。

おおむね1000回転から1200回転では発電するように調整するものですから、消灯が遅いジェネレーターは調整不良か、本体の発電不足、ファンベルトのゆるみに問題があるでしょう。

ちなみに、エジソンが発電機を発明したころの大規模な発電装置はダイナモと総称され、自動車用の初期型は直流式で「ジェネレーター」発電機と呼ばれ、60年代から複雑な交流式発電の「オルタネーター」に変わり、今の車では「ジェネレーター」は使われていません。 私はメンドくさいので全部を「発電機」と説明しますが、たまに間違った表記も見かけますので覚えておいて、友人とか彼女に自慢すると良いでしょうね。(相手にしてくれないけど)

Sany3785 (356用のジェネレータ、仕上げ方による違いです。 VW用は配線が違いレギュレターが乗っています) 

似ている言葉でレギュレター(調整機器)があります。

Regtypall (下側が年式による違い。 上左はプリA専用のD型 )

エンジンルーム右上のボッシュの黒い四角い箱で、調整が出来るのですが、多くは調整不可に焼けてしまい、後期型の銀色の四角い箱に変わっています。  一応これにもポルシェ純正がありまして、不思議な配線がグルリと回って付いているのがポルシェ純正品で、銀色とか黒色の小さめな箱がVW用となります。

緑色のオイルの警告灯は単純なスイッチが内部に組み込んであります。 エンジンから油圧を受けるとスイッチが「離れて」電気を切るのでランプが消灯します。

Oilline (緑色の配線が来ています)

単純明快な仕組みでありながらエンジンを守るための最後のトリデでもあります。 どこをどう走っていようと、油圧警告灯ランプが走行中に点灯したら、その場でエンジンスイッチを切って停車しましょう。 運がよければエンジンは壊れていませんが、今しばらくの時間だからと走ってしまえば、銀行預金とかローンとかを計算している、明日の自分と向き合うハメになります。

緑が点灯したらエンジンストップです。

エンジン回転が1000回転以上なら消灯するべきで、暖まったアイドリングでうすく点灯する程度は大丈夫です。

ちなみに、家庭の水道は全開してジャージャー出ている時に「2キロ」ありまして、これはエンジンが2000回転で発生する油圧と同じです。 それに対して点灯時の油圧は「0.25キロ」で、水道が全開の1/10の、ちょろちょろ程度ですから、やや薄気味わるい感じですね。

(^_^)/~~

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2009年5月31日 (日)

レアな油温計1956年

東国の街道筋の小商人は旅人と商いを続けておりましたが、地道な商いを離れて遊びすぎました。 関東3大昭和ロープウェイ(鋸山、昇仙峡、筑波山)はよかった。 番外で鬼怒川ロープウェイも足したいが、どんなものかな。 あの駅前の名前入り茶碗は愛用できるし。 まったく、ケーブルよりロープウェイだな。

いや、ムリな仕事を上のほうから(自分だけど)たくさん押し付けられて時間もなく日曜も働いていたのが本当のところですが、グチなどいっても詮無いことでした・・・

1956年、356で唯一の数字付オイル温度計が登場して、1年だけで変更になっています。 

温度表示の高め、センサーによる表示の不安定さが原因と思われますが、911でも同じような変更があるのを思い出させてくれます。 数字があると、つい、じっと見つめるし、わずかな変化もとても気になるものです。

356初期プリAのクランクケース読み取り、356A55年からのクランクケース上側(オイルクーラーの横側)と移り、56年からクランクケース下(オイルパン左下)に移った、温度センサーとセットで使われるべき、とてもレアな部品です。

57年からはクランクケース上/オイルタンク下のオイルジャンクション(分岐用部品)にオイル油圧計センサーと一緒に取り付くようになり、912まで変更ありません。

Sany5138 こちらはUSA仕様ですから燃料計は「ガソリン」と書かれています。 スピードメーターもマイル表示と組み合わせになります。

表記は華氏温度ですが、ほぼ220度近辺が摂氏の100度です。

ドイツ、ヨーロッパ仕様は摂氏温度計となりスピードメーターもK/m表示となりますので、コンクールとかが気になる方は、とても気にしていただいて結構です。 

当然、コンクールでしたらキャブはゼニス、ウェバーは不可でして、ソレックス32か40のシングルバレルでないといけません。

Sany1940 この年式からのエンジンルーム内の配線が変更になり、それと同時に燃料ポンプの下カバーに穴が開きます。

以前から不思議な穴でしたが、実はオイルセンサー配線用の穴でした。 ポルシェはお金もちになる前だったので(たぶん)、この部品をず~っと使い、謎の穴ぼこが残りました。

Sany5220

ぐるりと回るは山手線、という雰囲気の配線で痛みやすいです。

こちらの年式は燃料ポンプ入り口側も変わったタイプの燃料パイプになります。 さらに油圧計センサーも変わったタイプの取り付けとなり、全部含めて「とってもレア」なセットアップで部品全部がレアものです。

Sany1014 クランクケース下側のオイル温度センサーです。 

こちらはエンジンを「潤滑した直後」の温度を読み込みますので、後期のセンサーより高めの温度表示をします。 以後のAタイプエンジンと比べると5度から10度は高い表示に見えるようで、これも一年限りで変更になった要因の一つだと思われます。

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2009年5月 6日 (水)

ポルシェ356の油温

ポルシェ356は空冷エンジンのため水温計がありませんから、エンジンオイルの温度をはかる油温計が装備されています。 ごく初期のプリA以外、かならず油温計がついているのは、スポーツ走行により油温が上がることがある、という意味も持っています。

空冷の356エンジンはめったに油温が上昇しません。 通常のノーマルエンジン、4500回転の場合、レッドゾーンに入ったままの速度で上り坂をず~っと登る、という無茶な運転以外では心配がありません。 生産車では356カレラも含めて排出馬力による熱量を計算してクーリングファンの冷却風がポルシェにより計算されているからです。

スーパーでは5000回転、スーパー90では5500回転、SCで6000回転でも「平らな」道であればオーバーヒートの傾向は出ることがないのが正常です。 しかし、空気の薄い高い山、上り坂、レースやサーキット走行などでは油温は確実に上昇するでしょう。

ちょっと注意したいのがチューンアップというつもりでビッグボア、ウェバーキャブとか、もろもろの大馬力エンジン仕様にすると、「馬力が上がった」のですから「温度も上昇」していることで冷却が不足になり、加速のしかたによりオーバーヒートが出てしまい、結果的に壊れやすいエンジンにもなっていることです。

Sany4893_2 A以後の油温計には温度の数字が「見えません」。 しかし実際には温度数字が入っています。

これはメーターの指針位置の確認用(生産時や修理時)なのでドライバーが見るためではないようです。

40度と70度がわずかに見えるでしょうか。

ノーマルエンジンで冬にのんびり走っていると70度から少しあがった80度前後であることが通常です。

エンジンの設計上の通説として、70度から120度程度が磨耗が少ない、良い温度といわれていますので、低すぎるのも問題がありますのでご注意ください。 そのため、特に水冷エンジンでは「オイル」が暖まるのが遅いため、「油温」温度を上げるためのウォームアップが必要なのです。 

空冷356では油温はすぐに上がりだすので走ってもよいです。 ただし、のんびりと、ですが。

Sany4686 メーターによっては印字がはっきり読めるのですが良い写真を撮っていないので雰囲気だけでもいかがでしょう。

こちらでは指のあたりに100度の数字の切れ端が見えています。 これが110℃というのを見たことがあるような・・・

通常エンジンの走行では、夏場に高速道路で制限速度の連続で100度位置が上限となりそれ以上はあがりません。

高速での登り坂やサーキットではもう少し上がるかもしれません。

12voilthermo 社外品(ポルシェ社の製品ではない)ですがVDOのメーターには親切なタイプがありました。 皆さんの356のメーター位置と比べてご覧ください。

摂氏と華氏温度が併記されているので便利です。 

ちなみにドイツなどヨーロッパ本国仕様は摂氏温度で速度計はキロ表示のセット。

それに対して、USAでは華氏温度で速度計はマイル表示されるので、メーターによるオリジナル仕様の特定にもなる箇所です。

いつも真ん中以上に油温計の針があるなら、私だったら心配でその356を運転しません。

温度センサーと油温計の組み合わせは温度計の指針位置に微妙に影響しています。 しかし、おおむねは合った位置のはずですので、不安を感じたら絶対に測定してください。

レースなどでハードな走行を続けていると油温計が右端に行ってしまい、無視すると「5分以内」にエンジンはバラバラに壊れます。 なんで知っているか、とは聞かないでくださいね。

\(^◇^)/

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2009年4月19日 (日)

油温センサーをお忘れなく

先日、機会があって北斗星に乗りました。 同行全員、4人とも呑み助なので、駅弁をおかずにチビチビと楽しもうと、上野駅の3階の駅弁と函館と長万部の駅弁を楽しんできました。

Sany4734 上野駅3階(わかりにくい場所)では仙台や東北の駅弁が購入できますが、人気一番は牛肉どまんなか、でした。 サンマ蒲焼弁当もおいしくいただいたのですが、サンマの香りが口の中に残るので、お酒のつまみには最高でしたが、飲まない人はどう感じるのだろう、と思いました。牛タン弁当、牛肉サムライは東京でも食べる味なので次点です。

Sany4746 朝は函館と長万部に予約を入れておいて買ったのですが、長万部ではわれわれだけが駅弁を買うだけでした。 北斗星の朝飯もおいしかったのだろうか。 

一番人気は長万部のカニめしでした。 私は函館のウニ・イクラ弁当でしたが。 

一人旅なら北の駅弁屋さん、が種類も豊富で、カニ寿司とイカめしも楽しめるので、人気一番になると思いました。 酒を飲むのか飲まないのか、一人なのかたくさんなのか、が駅弁評価を左右すると思います。

駅弁をならべながら、オイルセンサーもならべてみるか、と思いつきましたのでならべました。

Sany4885 1957年のセンサーです。 クランクケースの上側からオイルパンの下側にセンサーが移動した時代です。

センサー部の長さが以後のABCモデルより長いのが特徴で、オイルの温度をしっかり測るぞ、という意気込みが感じられます。(言い過ぎか)

Sany4881 電気式センサーのラインアップです。

58年式からは長さが「通常」になり、これはナロー911まで同じ長さで生産されています。 

64年にはターミナルが変更になり、以前のネジ式から差込式(スペードターミナル)となります。 

右上のVW用センサーは内部抵抗が違うため356に「本来は」取り付きませんが、O/Hの際には「VWセンサーに合わせて」メーターを改造する場合がありますので、センサー購入の時には充分な注意が必要です。

右端の911用センサーは形もそっくりで、部品番号も一番違うだけですが、内部の抵抗が違い、これまた356では作動しないので注意が必要です。 なにせ高額な買い物ですから気をつけましょう。

Sany4729 乗ってみるまではコンパートメントなんて高すぎる、と思いましたが、16時間も乗っていると実に快適でした。 借金しても乗るべきです。(言いすぎ)

Sany4738 これは洗面台の水栓ですが、こんなこまかい部品がたくさん、うまく作りこんであって、昭和の職人さんたちと社員旅行を楽しんでいるような、のんびりとホッとできる時間をいただいてきました。 

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2009年4月 7日 (火)

オイルの温度はどこで測ると正解か?

プリAタイプの「直管式」メーターはとても良くできていて、かなり正確でした。

これに比べて電気式(一般的な356)はセンサーと温度計のマッチング(相性)によって、かなりの誤差がでますので、正確に測っておくべきです。

Sany0050 (お湯につけてセンサー/1954年初期3ピース用/を暖めています)。

このときのメーター温度を測るとメーターの正確さがわかります。

簡易的にはセンサー温度を赤外線温度計で測りますが、センサー表面の真鍮が反射して正確な温度がでないこともあります。

しかし、正確な温度を知らないで走行していれば、やがてエンジンはパーです。 おしゃかです。 銀行ローンも今なら安いから別にいいかもしれませんけど、注意したいものです。

Sany0051

(100度のセンサーで110℃と出ていますが、高めの表示ならマアマアです。

 直管式は誤差が少なくて好きです)

実はセンサーの位置が、とても温度計の表示に影響があります。

初期のプリAは「オイルゲージ」で測定しましたが、これはエンジン内部を循環して「戻ってきた熱いオイル」を測りますので「高め」でした。

1954年、3ピースケースになったプリA後期から(616といわれますが本当は539エンジン)、クランクケース上部にセンサーが移動しましたが、今度はオイルクーラーの隣なので、エンジンを潤滑する以前ですから「低め」にでてしまいます。

Sany1791 (真ん中、2個の穴がオイルクーラーの通り道で、左側に斜めに開いているのがセンサーの取り付け位置)

1956oir

3ピースケースの539の時代にもう一度センサー位置を変更して、クランクケースの下側にセンサーを戻しました。 これは初期のプリAと同じく、戻ってきたオイルの温度を測ることになります。

それでも不満があったポルシェ社は、356Aの616エンジンからクランクケースの上側についている「オイルブロック」で温度を測ることになりました。 この時代から温度計とエンジンの状態がドライバーに「誤解無く」伝わるようになったと思われます。

メーターはあまり変わっていませんが、実は見えないところでとても変更があった、ということでしたが、一応整理しておきましょう。

○プリAで直管式2種類、オイルゲージ式(2ピースケース)と、1954年後期からのクランクケース上部(3ピースの539初期型)です。

○1955、56年、3ピースケースの356Aタイプ、539後期型から電気式で、クランクケース下部。

○1957年356A、616タイプからはオイルブロック上部ですべて電気式。

356は改良につぐ改良を重ねていることが素晴らしいと思います。

(^_^)/~~

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2009年3月26日 (木)

メーターの位置はみんな違います

プリAの初期では右にタコメーター、左にスピードメーターの2個がダッシュ中央にありました。 スピードスター以外では左側には温度計があります。 この時代、Aタイプと違って「直管式」です。 これはガスが封入されている銅の伸縮パイプですから、中古で配管が切れているのを買うと失敗します。 修理がメンドくさいのです。

   Sany1849

(←1953年まではオイルゲージと一体のガス封入式直管センサーでした。 このタイプはオイル点検のたびに抜き差しするのが面倒だし、その上、オイルスティックの上部で配管が切れやすく、不便でした)

その後、54年式からはクランクケースの上側に直管式センサーが移動して、オイル点検は通常の356のような一本式のオイルゲージスティックに変わりましたが、長さは短く、後期の通常オイルゲージと違います。

Sany3115(1955年プリAのスピードスターでは中央に温度計です。 初期モデルはクランクケース上側センサーの直管式で、燃料計はありません)

(スピードスターは燃料計の装着が56年からですが、この時代のメーターの情報は入り組んで複雑ですので、ご注意ください)

1955年のプリAのみ、単体の燃料計が標準で(それ以前はオプションと社外品、またはポルシェ純正の「木の棒」で測る)取り付きました。 

ここまでのスピードが左、タコが右という伝統は356Aの初期にも受け継がれます。

1956年からはコンビメーターが採用されて発電とオイルの警告灯が内蔵されました。

1957年までの、T-2ボディ以前の356A初期モデルでは、コンビメーターが右側にあります。 この時にタコメーターが中央という(スピードメーターが左だから)配置が始まり、それによって、ついに「真ん中がタコ」というポルシェの伝統が始まり、それがポルシェの代名詞になりました。 

いろいろな伝統はみ~んな356から始まっているんです!って力が少しはいります。

Sany4654 (黒色ノブですがAのハンドルとウィンカーレバー、右のコンビメーターで初期・56~57年の356Aと判断できます。 タコメーターは年式違いですが見ないふりをします)

(温度計に数字は無いですが、開始と終了の正確な時期は不明です)

こちらの年式では配線が短いので左に配線を持っていくのがギリギリなのですが、強引に左側にコンビメーターを取り付けている356Aもたまに見かけます(左側コンビの完全な時期は不明ですが、たぶんT-2から)。

どうやら写真集で見かける356A以後356Cまで、すべてが「左側コンビ」メーターなので、レストアの際に「修復」してしまったようです。

356A後期以後は、コンビメーターのデザイン変更が356Cタイプにあるだけなので、意外と気が付かずに見過ごされますが、初期型のオーナーは自慢をしてはいかがでしょうか。

それって何の自慢なのかは不明ですが・・・

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2009年3月17日 (火)

燃料メーターの変更T-5からT-6

356もT-6からメーター周りは近代的な様子に変わりました。

Combinu5

356Aから356B、T-5まで、1961年式までのコンビメーター。

1957年式のみ、温度計に数字目盛りが入ります。

(他の年式に使うこともできますが、コンクールだと却下されますのでご注意ください)

T-6からの燃料メーターのデザイン変更については、T-6からフロントトランクルームの「床面積」を大きく作り替えて、平らで薄いものなら大きなサイズが入るように変更されたことから始まりました。 着物とかタキシードセットなんかがピッタリと入るので、たしかにAタイプより荷物は入れやすくなっています。

そのためにトランク床下の燃料タンクを平たく作っています。 このタンクが「薄い平らな」形状ですが、サイドからみると逆三角形に近いのです。 上側は大きいのですが、下側が細く小さな体積になっていて、一番下側の燃料出口は手のひら大の小さな面積です。

そのため、燃料が少なくなると、燃料の減り方を「高さ」で測っている燃料計は誤差ができてしまいます。 燃料が少なくなると「高さの減り方」が速くなるのです。

メーターの刻みをジッと見つめると、下の刻みが大きくなっているのはこのためです。

Sany0068 こちらは1961年9月から製造の1962年式T-6専用のメーターで、レッドゾーンが付いている、近代的なメーターです。

この年式のみ、燃料タンクの「下側」にセンサーを付けて、さらにメーターにはレッドゾーンを付けて近代的にしたのですが、「下側」のセンサーにはムリがありまして、ガソリンがもれるので1年だけで中止。 レッドゾーンを付けることによって「例の燃料コック問題」を解決しようとしたのですが、これも誤差が多かったので問題だったと聞いています。

1962年7月からの1963年式からの改良型は、タンクの「上側」センサーにして、さらに誤差の多かったレッドゾーンも廃止されています。

356celec こちらは356Cのメーターです。 温度計のレッドゾーンはなくなりました。 356Cタイプの後期の少数の356のみ、タコメーターが電気式になった最終型のタイプなので、タコメーター下側にスモールライトを点灯した時の、小さなブルーの警告灯が付いています。 これはドイツなど、ヨーロッパ車の法律規格ですので、日本車には無かったものです。

こちらの電気式からは、2500回転(スーパーは3.000回転)からの、「エンジンを全開にしてもいいよ」、という「二重線」の警告ラインも消えています。 

このせいで、2500から3000回転以上でないと全開にしてはいけないよ、という言い伝えが誤解され、全開にする許可ラインがわからない、初心のポルシェドライバーに対して、「ポルシェはエンジン回転をあげろ!」という伝説が生まれました。

そんなにブンブン、無茶する必要はありません。 日本は放置国家、いや法治国家ですから。 (^ _ ^ ;

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2009年3月 5日 (木)

T5からT6ステアリングの変更

356T-5の生産は1959年9月から始まり、1960年モデル(当時のドイツは9月から新型・翌年度形式)からの発売でした。このT-5は61年モデルまでの、たった2年間の生産です。(1959年9月~1961年9月)

T-6ボディと呼ばれる356Bタイプ後期モデルは1961年9月から62年モデルとして発売されました。 こちらも1963年7月に356Cタイプ・最終型に変わるまで、2年間生産されました。 いずれも2年間ずつ、合計4年間がBモデルの生産時期でしたが、356の生産台数はこの時期にピークを迎えたので、(Cタイプは1963年に911を発表しちゃったから売れずに少ない)一番生存数が多いのはBモデルです。

T-6ボディは、外観はほとんどそのまま、1963年7月からのCタイプに引き継がれますが、その細部のディティールはかなりの変更があります。 外観ではなく内部変更になるので、パッと見るだけではディスクブレーキの変更しか見えませんが。

T-5からT-6の変更で(T6からCタイプも)ダッシュパネルも大きく変更されました。 ワイパースイッチやコンビメーターのような細かい点も興味深いのですが、ステアリングの変更が有名で、指摘されないと気づきにくい変更なので紹介いたします。

Sany4514 こちらは356B初期型T5のダッシュパネルです。 初めに、こんな左半分だけの一枚の写真でも、356のタイプを見分ける、いくつかのポイントがあるので追加で説明します。

まず、ノブの色は「40年の間に誰かに」変更されているかもしれないし、有名な59年式のように混ぜこぜもあるので、初めは無視します。 また、356の場合、ノブのような簡単な付け替え部品には特に注意です。 ただし356Aタイプではベージュ系の3色(黄色・灰色・青灰)ですが、356B・T5以後はすべて黒色です。

最初の判断で、小さなワイパースイッチの位置がキーの上側なので、ここは356BT5とAタイプだけが位置が同じですから、AかT5となります。 このワイパースイッチの位置は、後日の改造でも変更されることが少なく、さらに年式で違いが大きいので、参考になります。

Sany2003T6のBでは、ワイパーはダッシュ右側でラジオ上の中型ノブになっています。 Cタイプでは写真のように下側の灰皿の隣に移ります。

また、プリAではワイパー位置は近いけどスイッチの数が違い、そもそもコンビメーター無しです。

写真のコンビメーターだけではAタイプ(1958~59)とT5は同じデザインなので見分けは難しいです。 ただしT6以後は燃料計の指針の文字位置が違うのでわかりやすい(今度説明します)です。

一番目立つステアリングはT5のステアリングです。 このステアリングは取り付けるシャフトサイズ(スプラインの数も)が、A以前とB以後でまったく違いますし、この改造もされることが少ないので、B以後の356と判断してかまわないでしょう。

Sany4519 (左側のAタイプのステアリングも3色ありますが、右側のアルミホイル風に重ねたB以後のステアリングは黒色で、スポークもまったく違います)

以上からすると、ワイパースイッチの位置、コンビメータの種類、ステアリングの種類、及びノブの黒色から判断して、T5のダッシュパネルと判断できます。

肝心なT5とT6以後のステアリングの見分けですが、写真を紹介します。

Sany4515 スポークの取り付く部分裏側の形状がそれぞれ違っています。 こちらの平らなゆるい曲がり方がT5のステアリングで、違いは表側から見てもすぐにわかるはずです。

Sany4516 上側に乗せてある、絞りのあるスポークがT6以後のステアリングで表から見てもすぐにわかるはずです、ってさっき言いましたっけ。失礼。 

このスポークが変更されたことは有名ですが、何故なのかの説明は聞いたことがありませんので、くわしく説明できないので、申し訳ありません。 しかし、ステアリングの曲げ強度で考えればT6以後のステアリングが「強いだろう」ことは見たとおりです。 

いっそ曲げてしまえば真実がわかるのですが・・・

(^ _ ^ ;

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2009年2月26日 (木)

世界遺産候補

356の写真を撮るのに時間が足りずコマっていますので、バレンタインデーに見てきた世界遺産候補の機械の写真でも・・・

Sany4455 群馬県富岡製糸場です。 明治5年に世界一の規模で創設された日本の産業、絹糸を製作する工場です。

まだチョンマゲの人々が多い時代に日本国の発展を願って作った大博打の工場とも見えます。 絹産業は実際に日本国の大きな産業で、現代の自動車なみの輸出金額でした。

Sany4443 明治より後期と思いますが、ギアマンの板ガラスの透明感は現代のガラスとは別の光線を持ち、たしかに平らなガラスなのに微妙な曲線でうねり、この世とは別なものを反射しているようでした。 

Sany4445 明治なのですが昭和の時代にも残っていたような建物が多数現存しており、多くが国の重要文化財に指定されています。 こちらの建物には明治の要人たち、皇族方も多くが訪れたそうです。

Sany4450 Sany4453

指導したフランス人の居宅はフランス風に作られていてワインセラーも地下に作られています。

この施設全体の一番の建物は製糸機械の工場で、ゆでた繭マユから絹糸をつむぎだす機械の構造は複雑怪奇で、自動車のエンジンなぞ子どもの機械に思えるほどです。

稼動時は女工さんたちが付いて、その精密な作業を一日中していたはずですが、国営とあって勤務時間は現代並みで、野麦峠のような女工哀史は無く、ここに勤務するのは郷土の栄誉でもあったそうです。

Sany4447 建物は半分だけ公開されていますが、その半分から入り口を振り返ってみると、これだけの長さの工場です。 機械は明治のままなのか?、ステンレスも使われているように見えましたが、そのラインの長さは機械の古さは別として、さすがに世界一と納得でした。

横に渡してある梁ハリは12.3メートルの一本材です。 これが無数に使われていて工場の中には縦の柱がありません。

Sany4441 中途半端に古い施設もありまして、民間に払い下げられてから昭和62年まで(つい昨日のような)実働していた機械や事務所です。

東京下町だと今でも残っている機械施設ですから、世界遺産候補としては少し整理するか、いっそ下町から移植して雰囲気を作ってみるとか・・・

Sany4457 近くには上野国一宮もあります。

Sany4460 こちらは少し離れた群馬県桐生に残る酒屋さんです。 こちらの蔵も立派でして指定文化財として桐生の町おこしに使われていました。

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2009年2月11日 (水)

Cモデルのシフトレバー3速位置

T-6でようやくシフトレバーの動きが完成され、基本概念はそのままナロー911に移行されました。

T-6以後のシフトレバー前後の動きはAタイプに比べると格段に短くなりましたが、リンクの各部に調整があるためでしょうか、ストロークに関する正確な数字は見当たらないのですが、1-2速、3-4速ともにほぼ20~23cm程度の前後の動きです。

64年SCのシフトの動き

Sc1 1速

Sc2 2速

Sc3 3速

Sc4 4速はAと違い助手席から少し遠くなりました

T-6以後は特に3速位置がT-5と微妙に変わりましたが3-2速へのシフトダウン操作が忙しくないのは同じです。

T53_2  T-5の3速です。 少し近すぎますね。

A3 AタイプT-2の3速です。 平和な時代の忙しくないシフト位置です。

T-5からさらにT-6タイプのシフトレバー操作は大きく変わりましたが、実際に乗り比べると国産車のモデルチェンジのような大きな違和感がありません。 AよりCタイプがシートからの目線が少し高くなっているし、シフトも操作しやすいのは確かですが、別の車になった感じがしないのは不思議に思えます。

別の車と感じないのは、ドライバーシートに座ってパネルのメーターを見つめると、AからCまではメーターの色は同じで、文字盤の些細なデザイン変更だけで目線が変わらず、さらにダッシュパネル中央のラジオの下の景色をながめると、時代が変わっているのに、あえてパネル下は同じように中央が下にふくらむ曲線でデザインが構成されているのも見えます。

アクセルやブレーキの操作では、ペダルは同じ配置のままで足の動きに変わりがないので、ほとんどモデルが変わった違和感を感じさせず、356シリーズを何に乗り換えてもフツーに運転することができるのでしょう。

ただし初めて乗る方は、356のステアリング位置とその大きさになれることが必要ですが。

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2009年2月 3日 (火)

356Bの折れるシフトレバー

AタイプではプリAのシフトノレバーを変更して、特に3速位置を近くしました。 でも、まだまだ175cm以下の身長では背伸びが必要な位置です。

Sany4338 (Aタイプの3速位置は右奥によいしょ!と入れる感じが好きです)

単なるUSAへの変更仕様と思われている356B、T-5ですが、このモデルからシフトレバーとミッションとの取り付け部品、リンケージも含めて大改造したので、現代的な短いストロークになり、この方式を改良しながら最終のT-6ボディ、Cタイプのシフトとなります。

この大改造仕様のT-5のシフトレバーは部品番号が「695」から始まる「911プロトタイプ用」のナンバーを持っていまして、実は356関係部品の中で「一番遅い開発番号」を持っている部品で、とっても部品の変更が多いのもT-5、Bタイプです。

ドライバーが一番敏感に車の変更を感じるハンドル、シフトレバー、シートなど全ての見直しはT-5に始まっていて、T-5からのBエンジンのオイル系統の完全見直しも含めると、T-5からT-6ボディへの変更やCタイプのディスクブレーキ変更などは「わずかの」モデルチェンジと言えるでしょう。

初期のT-5からのレバーは特にAタイプからの反省?も含めて「左側」に傾き、3速位置が近くなり「背伸び」しなくても届くようになりました。

Sany4329 (T-5の3速位置はとても近くになりました)

ところが、このシフトレバーは「溶接」でジョイントされて作られているので、とてもよく折れます。 ここがT-5シフトレバーで不思議なのですが、Aタイプでは「一体」で作っていたものを、なんでわざわざ。

たぶん左側にオフセットしたくて溶接にしたのだろう、と考えていますが、謎のままです。

ちなみにポッキリと突然に折れますのでオーナーさんはご注意ください。 車体番号 108918から110406までの356Bです。

60年の途中、車体番号110407から右ハンドル仕様が採用され、左ハンドル用と別部品の2種類のレバーになりました。 このレバーも溶接ですが、不思議と折れ方は少なくなったようで、新型の溶接方法を採用したのか?と思っております。

ちなみに初期のシフトレバーは695.424.011.02ですが、当時のかなり早い時期に「番号廃止」により注文できなくしてあります。 

(^ _ ^ ;

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2009年1月25日 (日)

プリAシフトレバーの謎

これまでシフト操作について書いてきましたが、肝心なシフトレバーそのものを書いてみようと思います。

356に座ったドライバーが一番感じるのはステアリングの大きさですが、シートとシフトレバーからの感覚はドライビングにとても大きな影響を与えています。

356のシフトレバーはプリAの初期、まっすぐなシフトレバー(VW用)でしたが、1953年頃にシンクロ付のミッションになり356品番の部品に変わりました。

Sany4343

この356品番のレバーはVWの一部にそっくりさんがいるのですが、下部形状が違って、穴が「2箇所」開いており、ドライバーの好みでストロークの変更ができるようになっています。 

今でいう「ショートシフト」に出来るのですが、誰の要請でこうなったのかはイロイロな本を読んでもわかっていません。

この時代、シフトノブも替わっていますが、それはまた別に・・・

Aタイプではもう一度変更されて2段で曲がるレバーになりました。 海外のオークションなどではVW用もAタイプも一緒の記述がされますが、形状の違いにご注意ください。

Sany4340

いずれのタイプでもシフトストロークは大きく、素早いシフト操作が出来ない、または考えていないのですが、T-5ボディでシフトリンクを含んで大きな改造(改良)がされ、現代的なシフトレバーに近づきます。 このT-5のシフトレバーにも謎があるのですが・・・

シフトレバーが長い、ということは「操作が軽い」という利点もあるのですが「操作が遅くなる」欠点もあり、現代のような道路では操作の早さが優先されています。

しかしながらプリAやAタイプをドライブしている時、長いレバーをおもむろに操作して、コッツンと抜いて、コッツンとギアを入れ替えていると、実になんていうか、平和なドライブが楽しめるので、私はこちらも大好きです。

Sany4339 それとAの時代では4速ギアでのレバーの位置がとてもよろしいのです。

助手席の1/4ほどまで手のひらが「やむをえず」動きますので、コ・ドライバーの性別によっては、さらに楽しいドライブが楽しめます。

(^_^)/~~

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2009年1月13日 (火)

最新のヒールアンドトウ

本年もよろしくお願いいたします。昨年よりは頻繁に(はんざつに)更新したいと思います。 などと、毎年、決意も新たにしておりますが、していることは例年並なのが、ちと、悲しい。

自動車整備業界では整備にかんする情報が自動車整備振興会本部から送られてきます。 あまりに多いのでざっと目を通すだけでも時間がかかるのでメンドウもあります。 でもリコール情報が一番気になる情報で役に立つことが多く、無駄な修理代金をお客さんが払わないためにも必要です。

08年12月、フェアレディに最新のヒールアンドトウが搭載されています。

Sany4301 Sany4303コンピューターが速度とギア位置からシフトダウンになるのを感知して先回りしてエンジンを吹かしておいてくれるそうです。

オートマじゃつまらないこともあるし、雪道や山道ではギアの変速じゃないと機敏に走れないし、という方にはもってこいの機械のようです。

現代の車はコンピューターで動くのが便利で当然です。 あまりにもコンピューターだらけのAT車には「あこがれ」も購入意欲もわかないでしょう。

便利が目的なら「運転者」も要らないようになればいいのでしょう。 道路にセンサーを配置して自動運転して車内ではマージャンとか仕事とか自由にできる、移動するプライベート空間。

それが現代の車と道路行政の最終目的だと聞いたことがありますが・・・

クーラーと冷蔵庫が完備された「動く別荘」になるはずだったのが、燃費と保険代金が気になる、駐車違反とお酒の違反も気になる「お荷物」になってしまったのが残念です。

さて356にはコンピューターが付いていると便利?かな・・・

(^ _ ^ ;

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2008年12月30日 (火)

ヒール・アンド・トウを356で使う

急いで操作するシフト・ダウンの場合、シンクロの加減でギアが入りにくくなることは皆さんも経験でご存知の通りです。

レースなどの「火急の用事」でシフト・ダウンをミス無く正確に速くするために発明された(ダレの発明だろう?)手順がヒール・アンド・トウの技術です。

いろいろな雑誌などにも書かれているので充分にご存知とは思いますが、356の場合について少し書いておきたいと思います。

初めにとても肝心な条件があります。

必ず「強いブレーキを掛けながら」シフト・ダウンをする場合、ということです。

減速時にブレーキ保護のために使う、または減速後のコーナーでの加速に備えてシフト・ダウンしておく、などの理由があって使うので時間的にも忙しい方法です。

○減速で強いブレーキを踏む(つま先とは限らない)

○クラッチを踏んでギアを抜く

○ニュートラル位置にしてクラッチを離す(エンジンとミッションをつなぐ)

○ブレーキを強く踏んだまま

 カカト(カカトとは限らない)でアクセルペダルを踏んでエンジンを吹かす

○吹かすと同時にクラッチを踏んで下のギアにシフト・ダウンする

○クラッチをつなぐのはコーナーの出口か中央か入り口か?はあなたのライン次第です

○コーナーラインによってはカカトでエンジンを吹かしたまま、ブレーキも踏んだまま

以上をわずかの時間内で使えるように練習をしますが、雑誌などで見かける文章で気に入らない文章があります。

『ポルシェはオルガン式でペダル配置が悪いのでヒール・アンド・トウがやりにくい』などというのがありますが、実に持ってけしからん、と思うのは私だけ?

ポルシェ356でのヒール・アンド・トウの条件には先ほど書いたように「強いブレーキ」という前提があります。 チョロチョロブレーキですむならエンジンブレーキなど掛けなくても356のブレーキは焼けませんし壊れません。 そもそも一般道程度では356にヒール・アンド・トウは必要ないのです。

356はブレーキを踏むなら「思いっきり」踏んで、そうして初めてヒール・アンド・トウが必要なペダル位置になるように作られていますし、そのように調整をしなければなりません。

また、現代車のようにサーボシステムが付いていない、いわゆる「出来高払い」のブレーキですから、強いブレーキならばドンドン踏み込んでいく必要があります。 けっしてペダルが重くはありませんが、きっちりとブレーキペダルを踏むタイプの車です。

そうです、今時のサーボ付の車でブレーキペダルをチョコンと踏んでカッコ付けのヒール・アンド・トウならば確かにやりにくいかもしれませんね。 ゴメンネ・・・

Brake1 ブレーキを踏む前の位置です。 

ここはペダルストッパー(鉄の板にゴムブッシュ)によりこれ以上手前に来ないように止まっている位置です。

(この写真ではブッシュが減ってペダルが手前に出ています)

Brake2 ブレーキを踏んでいくとコチンと軽くぶつかる位置があります。 これがマスターシリンダというブレーキ油圧装置に触った位置で、遊びが無くなり、このすぐ先からブレーキが効き始めます、という位置です。 

最初の位置からこの遊びが取れるまでの位置は調整して詰めておきましょう。 ペダルとシリンダの遊びは内部で「1ミリ」ですから、この写真の遊びでは多すぎます。

Brake3 さらにブレーキを踏み込んでようやくブレーキが効き始めています。 軽く押していますが、この位置から強いブレーキを踏んでいればアクセルペダルと並行の位置までブレーキペダルが低くなりアクセルペダルにカカトが容易に乗るようになります。

ブレーキはつま先に限らず使えるほうが便利で、右足の親指のつけねは力がとても入れやすいので、足の大きさによりお試しください。

アクセルはカカト以外、靴の外側も使えますので(私はそうです)、これもお試しください。

Sany4270 アクセルペダルにも、もちろん調整が付いています。 前後はもちろんペダルの向き位置の左右も調整できます。 (スゴイでしょう)

エンジンが吹けるまでの遊びは少な目にしておくとカカトでのひと吹かしに便利です。 また踏み込み過ぎてキャブリンクを傷めないように裏側に調整ボルトがありますので、自制心が弱いかたは目一杯に踏めないように調整するのもどうでしょう。 (^ _ ^ ;

356にはたくさんの調整箇所があり、すべては意味を持っています。 すこしずつ自分の体に合わせて調整するのも楽しいことだと思います。

これで正月休みも仕事が増えたでしょうか。 今後ともよろしくお願いいたします。

\(^◇^)/

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